サングラスを、クイッと上げながら、サバラスは言った。
「 脅し方が、なかなかサマになって来たねえ。 環境への適応能力が、かなりあるようだ 」
・・・精神学的な、臨床診断は要らん。 ナメとんのか? お前。
サバラスは言った。
「 この際、人間の生活というものを、じっくり観察したいと思ってね 」
・・・じっくり、なぶり殺しにしてやっても、良いんだぞ・・・? コラ。
最悪、元に戻れなくなっても、構うもんか。 マサや龍二に任せておけば、何とかなる。
段々、開き直った気分になって来た僕は、サバラスに言った。
「 お前の、エラそうな態度見てたら・・・ 何かオレ、非常~に、残虐な気分になって来たんだケド・・・? 」
「 そんなに、嬉しいのか? 」
・・・言葉の意味を、よく理解しとらんと見えるな、お前。
僕は、部屋にあった棚の上から、エアタンクに直結したエアーガンを引っ張り出した。
どうやら、星野の方には、行っていなかったらしい。 中学の時にハマった、サバイバルゲームに使っていたヤツだ。 違法改造してあり、マガジンが、ヤンキーホーンの10気圧エアータンクに直結してある。 有効射程距離25メートル。 サバラスとは、1メートルと離れていない。 この距離だと、スチール缶を撃ち抜く威力のはずだ。
「 ほほう・・・ それは、あんま機の一種かね? 」
マガジンにBB弾を装填する僕に、サバラスは尋ねた。
あんま機より、強力だぜ・・・! 今、お見舞いしたる。 待っとけ。
僕は、マガジンを装着すると、サバラスの額に照準を当てた。
ベレッタ 93R・・・ 幾多のフィールドで、僕の命を守ってくれた、Cタイプの黒い長身。 フッ・・ 最後に頼れるのは、お前だけだぜ・・・!