僕は、ペーパーナイフの刃先をサバラスの鼻の穴に、グリグリ入れながら言った。
「 ダンゴは、ええっちゅうんじゃ・・・! おお~? コラ。 会話のキャッチボールをせんか、てめえ。 僕の体を、元に戻すのが先決だって、言ってんだよ! ソッチの方は、どうなってんのかって、聞いてんだ。 言わんと、このナイフ、鼻ン中、突っ込むぞ? ・・・もう、入れてるケド 」
「 分かったよ。 ・・・ったく、地球人ってのは、せっかちなんだなあ。 報告書の観察記録に書いておこう 」
そう言うと、サバラスは手帳を出し、ナニやらメモり始めたが、ふと僕の方を見て言った。
「 昨日の分を書き忘れてた。 ねえ、昨日って、天気、晴れだったよね? 」
・・・そんなコトまで、書かにゃならんのか? サマーライフみたいだな。
サバラスが続ける。
「 色を着けるのが、苦手でね。 どうも、うまく塗れんのだよ 」
お前らの報告書は、絵日記か・・・?
カメとウサギのハンコが押してあったりして。 もう少し努力しましょう、とか、文字が入っていてよ・・・!
僕は言った。
「 とにかく・・・ お前らの、そのコンピュータ、ナンとかせえ! 」
サバラスが答える。
「 心配ない。 今、銀河サーバーから、最新のデータをダウンロード中だ。 近日中には、結果が出るだろう。 待っていてくれたまえ 」
ねえ、そのサーバー、Bフレッツ?
僕は、眉唾そうに言った。
「 最新だと? ・・・どうせ今度は、分数でも出来る、とか言うんだろ 」
サバラスは、自信満々に答えた。
「 ちっちっち・・! 甘いな、星川君。 引き算だよ。 3ケタのな・・・! 」
・・・終わった。
やはり、お前には任せておけん! もっと上司の・・・
そう言おうと思った時、ドアがノックされ、少し茶髪の女生徒がドアを開けた。