かすみは、両手を前に組み、お辞儀をしながら言った。
「 ど・・・ どうも~・・・ えへへっ・・? 」
えへへっ、じゃない!
総長が、茶目っ気出して笑うな!
連中は、ペコペコしながら近付き、言った。
「 打つんスか? 総長。 どど、どうぞ、どうぞっ・・! オレら、案内させてもらいますわ! 狙ってる、イイ台、あるんスよ! 今、どかせますから・・・! 」
・・・こら!
楽しく打っている一般のお客様を、無理やり、どかすんじゃねえよ!
店内、中央辺りの台に案内された僕たち。 こんなん、打ったコトも無い。 全く、分からん。
「 ささ、こちらへ・・・! おい、おしぼおり持って来んか! ジュースは、どうしたっ? 」
「 総長、ここ、○っちゃんりんご、無いんで・・ オレ、自販機、探して来ますわっ! 」
「 あ、ちょっとイスに汚れが・・ 今、拭きますわ。 しばらくお待ちを・・! 」
至れり尽せりである。
有無を言わせず、台の前に座らせられた、かすみ。 多分、打つ玉も、連中が奉仕してくれる事だろう。 まあ、社会見学しなさい、かすみ。
その間に僕は、健一を探すわ・・・