出っ歯の男が言った。
「 やった! こんな、可愛くて強いお嬢が、オレらの頭っスかっ?! 感激っス! 」
「 お嬢って言うな! 今から、オレらの頭なんだぞ? 総長と呼ばねえか! 」
神岡が、たしなめる。
後ろの連中が、ボソボソと話している。
「 ・・ムサ苦しい、ウチらの体質も、やっとこれで改善されるな・・・! 」
「 おう。 お仕置きも、あるんかな・・・? 」
・・・お前ら、基本的にマニアだな?
神岡が、僕に言った。
「 早速ですが、総長。 襲名披露を行いたいと思いますが、明日の放課後、ウチの学校まで来て頂けますか? 」
・・・いきなり、そう来たか。
さぞや、物騒な連中ばかりが列席してるんだろうな。 ウチの幹部会の方が、もっとコワイけど・・・
しかし、そのうち、体が元通りになった後は、かすみが行く事になる。 ここは一つ、かすみにも情況を見ておいてもらった方が良さそうだ。
僕は、神岡に言った。
「 分かりました。 でも、立会人として、河合さんも同行させて下さい。 基本的に私は、河合さんの部下ですから 」
神岡が答える。
「 おおう・・! 鬼龍会の関係者が列席下さるとは光栄です! 襲名披露に、ハクが付きますわ。 是非、こちらからもお願い致します 」
神岡は、横に正座していた刺青男に言った。
「 コージ! 準備は、抜かりなくやるんだぞ! 総長の初登校だ。 会場は、武道場でやるからな。 ちゃんと掃除しておけよ? 」