星野が、からかい半分で、かすみに助言する。
「 いいか? かすみ。 トイレで用を足す時には、だな・・ こうして、指先にペーパーを巻いてだな・・・ 」
「 ・・でっ、出来ませんっ! そんな・・ そんなコト・・・! 」
やれ! かすみ。 根性、見せんかいっ! 漏らすんじゃないぞ? 僕の品位に関わる。
「 ナンの話しかな~? ナンの話しかなぁ~・・・? 」
出た~、サバラス! また、テーブルの上から、顔半分だけ出し、いやらしく笑っている。
「 ・・きゃっ・・!! 」
初めて見たかすみが、小さく声を出し、驚いた。
僕は、着ていたかすみの制服の胸ポケットにあったシャープペンシルを取り、モグラ叩きのように出ていたサバラスの頭に、グサッと突き刺した。
「 サァ~バラスうぅ~・・・? てめえ~、よくもやってくれたなァ~? どうしてくれんだよ! 」
僕は、突き刺したシャープペンシルで、ヤツの頭をグリグリさせながら言った。
かすみが、手で口を押さえ、心配そうに言う。
「 ・・そんなコトして・・・! 死んじゃうんじゃないの? このヒト・・・? 」
「 この程度じゃ、死なん。 お前も、やったれ! かすみ 」
サバラスが言った。
「 いやあ~、すまんね。 かすみさんとやら。 お詫びに、ペルセウスの太陽風焼きダンゴを買って来たんだが、食うかね? 」
僕は言った。
「 要らん! 2tもあるんだろうが? それ 」
かすみが答える。
「 頂きます 」
・・・食うんかよ、かすみ。