わかってる。


自分の命がもう長くないことも。


……はかない命なんだってことも。


「あのっ、もう帰っていいですか?」


「はい。歩けるなら帰って大丈夫ですよ。」


「……ありがとうございました。」


真っ白な硬いッドから勢いよく飛び降りるあたし。


倒れるなんてもう慣れっこだ。


毎日体の検査にきて、苦い薬を飲んで、点滴をする。


それがあたしにとって当たり前の毎日。