「なら俺、鮎沢さんが白雪姫やるならやってもいーよ」
………は?!
は、なに、白雪姫?!
「ちょっと純平、真面目に!」
「そーよ、転校生だよ?!」
「俺、真面目だっつの」
もーなにこのクラス?!
なんなの、あのオスライオン?!
「確かに見たいよな、鮎沢さんの白雪姫(ウキ)」
「ま、似合うのは確実だし(ウキャ)」
「クール白雪姫とか、案外いいかもな(ウキキ)」
“―――バンッ”
「おもしろ半分に名前出すのやめてよ、迷惑だから」
……シン。
机を叩いたせいか、騒がしかったはずの教室は、いっきに静まり返った。
ま、当然か。
「という訳だから、王子様は他で決めて~」
「ちょ、純平っ」
なんでこんなことが、すんなり決まらないかな。

