そりゃ稀衣ちゃんは頭いいし、純ちゃんだってなんだかんだで赤点はまぬがれてるし。
橋野や大河や竜も、オレほどじゃないんだろーなー…。
「ほらコレ、予定表だから」
「うわ!クリスマスに4時まで補習?!」
あ、遊べないじゃんっ!
「キノッチャンの鬼!悪魔!カッパ!!」
“―――ゴチンっ”
いっでーー…(涙)
「いやワン、キノッチャンにカッパは禁句だろ」
「最近、薄毛きにしてんだからさぁ」
「知るかよっ」
あーあ…。
最悪だぁ、オレの脳みそ。
「大丈夫…?」
顔を上げると、少し困ったような笑顔の稀衣ちゃん。
「…ゴメン」
「なんで謝んの」
そりゃ、だって。

