ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~




………あ。



またやってしまった。



苛立つと、周りが見えなくなるのはやっぱり、極道の血のせいだろうか(←関係あるのだろうか)



「…って、空気壊したよね。ゴメン。あたしもう帰るから」



そう言って教室を出ようとした時、



「稀衣ちゃんっ!」



叫ぶように、あたしの名前を呼ぶ。



振り返った瞬間―――



「……っ…?!」



ワンの顔がすぐそばで。



唇からは熱が伝わってくる。



え、ちょ、これてまさか…?!



キ、キキ、木木木…=森?!(←たまにはボケます)



「アホかーーーーー!!!」

「アホ犬ーーーーー!!!」



“―――ドンっ”

“―――ドカっ”



そのままワンを突き飛ばし、教室を飛び出してしまった。