いかにもモテそうな、その容姿。
気のせいか、教室の女子の視線が集まってる気がした。
「俺、佐倉純平(さくらじゅんぺー)。以後よろしく~」
この人は、ライオンってところか。
「別に、よろしくする筋合いはないけど」
こんな動物園の、オスライオンなんかと。
「うわ、きっちー」
「まぁ、見た目キツそうではあるよね」
「だって、ヤクザの娘でしょ」
その周りの人達も同じ。
こんなところで、うまくやっていこうなんて思ってない。
「…ふーん?(ツンデレちゃんかな)」
佐倉は、何かを見透かすかのような目であたしを見ながら口元を緩めた。
それがスゴイ気にかかったけど、あたしはあえて流した。

