「まだ頭クラクラすんの?」
「え、いや…もう大丈夫。(頭クラクラって…?)」
確かに顔色は、だいぶ良くなったように思う。
「あたし…みんなに迷惑かけちゃったね」
え?
「少しは役に立とうとしたんだけど。やっぱ慣れないことやると…」
「メーワクじゃないじゃん!」
「え?」
「誰かの為に、なにかやろうとしたことは、メーワクなんかじゃないじゃん!」
きっとここは、今まで彼女がいたところとは大きく違うんだと思う。
イヤだっただろうし、不安だったと思う。
けどオレは、少しでもこっちの良さを分かってほしい。
仲間がいて、クラスがあって。
たとえそれが、動物園に見えたとしても。

