キョトンとするワン。
「だって」
「???」
「約束守れてないじゃん」
「え?あ、そっか」
そっかって…。
約束の意味、分かってる?(←バカにしてるつもりはない)
「約束って、守るためにあるじゃん」
ワンは座りながらも、あたしの方に体を向ける。
「守れるまで、約束してればいーじゃん」
「………」
そっか。
そうなんだ。
すぐに“破る”じゃなくて、時間をかけても“守れ”ばいいんだ。
いつもワンに教えられる。
「だから、来年も一緒に来よ!」
小指を差し出すワン。
「うん」
その小指に、自分の小指も絡めた。
来年は、必ず。
いや、あたしが花火を見上げるときは、いつだって隣にいてほしい。
これからは、必ず。