――――“バタッ”
舞台の上のマコは、そのままノックアウト。
「おいワン、大丈夫か?!」
「おい、誰かワンだけでも退場させろよ!」
「お、俺が…!」
「バカ、お前は次出番だろーが!!」
パニクるみんな。
「おいおい、小人さん倒れたけど大丈夫かよー?」
「なに、これも演技?」
「嘘、演技じゃないでしょっ」
見ていた人達も、ザワザワと騒ぎ出した。
しょーがねーな!
俺は舞台に飛び出した。
「お嬢さん、おいしそうなリンゴが飛んではきませんでしたか?」
完全なるアドリブで、なんとかこの場を乗り越えてやるよ!
「え…純平?!(そんな台詞ないじゃん!)」
「ワタシはただの通りすがりだ。純平などではない!(適当に相槌うてって!)」
(※純平は魔女役でした)

