真っ直ぐで細く柔らかい髪の毛が、指の間をすり抜ける。
「……ん…」
あ、起きた?
オレは伸ばしていた手を引っ込めた。(←なんとなく)
「やば、あたし寝てた…?」
髪の毛をかきあげる稀衣ちゃんに、オレはコクンと頷いた。
「疲れてんの?大丈夫?」
オレが俯いた顔を覗き込むと、稀衣ちゃんは顔を上げるなりオレを睨んだ。
その目はなぜだか少し赤くて、
「え、泣い…?!」
うっすらと涙が溜まっていた。
オレ泣かせた?!
もしかして髪の毛触ったのバレてた?!
泣くほど嫌だったの?!
なにがなんだか訳がわかんなくて、あたふたするオレ。

