「マナブーっ!!!」
泣き叫ぶような声。
オレは海に向かって叫ぶ、その人に駆け寄った。
「どうしたんですか!?」
「マナブっ…息子が、浮輪から…!!」
海の方に目をやると、プカプカと浮かぶ浮輪。
人の姿はない。
けどそのすぐ側から、激しく水しぶきが上がっている。
!!!
その瞬間、オレはTシャツを脱ぎ捨て、海へと飛び込んだ。
恐怖も迷いもなくて。
ただ、助けなきゃって思ってた。
水泳だって、結構得意だし。
けど、オレの考えは甘くて。
海はプールとは違う。
波も水深もある。
必死に潜って、バシャバシャと暴れる男の子の腕をようやく掴んだ。

