知りたくても、昔の稀衣ちゃんに会うことなんて出来ないし。 だから、オレの知らない稀衣ちゃんを知ってる郁也が羨ましい。 「去年の冬にさ、稀衣に「彼氏どんなヤツ?」って聞いたんだよね」 去年の冬…オレが見かけたクリスマスの時のことだろうか。 「稀衣、「自分とは正反対なヤツ」だって言ってたんだよ」 「え?」 正反対ってなにが?! 「…確かに正反対なのかもな」 「?」 「いや、なんでもない」 郁也は納得したみたいに、1人で「うんうん」と頷いていた。