「もし間に合わなかったら、俺のアドリブでカバーするし?」
「よし分かった。純平が責任とってくれるみたいだから、鮎沢ちゃんお願い!」
「おい、俺そこまでは言ってねーぞ」
あたしは鞄を掴み、急いで教室を出る。
…あ、その前に。
「佐倉、ありがと!」
佐倉にお礼を言って、教室を出た。
「今…笑った?!」
「う、うん…!」
「笑ってたよね?!」
「ちゃんと笑うんだね」
「そりゃ笑うだろ」
ここから1番近いスーパーまで、走っても往復15分。
ギリギリ…間に合うかな。
…というかこれ、あたしが行くべきではなかったのではないだろうか?
今になって、そんなことを思う。
あたしより体力のある男子とか。
自転車持ってる人とか。

