それはオレにとっても大切な人。 稀衣ちゃんは、あまり自分や家の事を話さない。 聞かれたくないのかもしんないから、オレも聞かない。 でもいつか、稀衣ちゃんから家族の話しが聞ける日がくるといいなって。 そう思う。 「じゃー手」 「て…?」 「繋ご」 「………」 「やった」 口の中で、甘くて懐かしい味の飴玉が、カラッと音を立てた。