「もーらいっ」
「っ!」
ワンがあたしにキスをした。
完全に不意をつかれたあたしは、瞬きも忘れて目を見開いたまま。
「仕返し」
ワンはニヒヒと悪戯っ子のように笑った。
「~~~!!」
…もうっ。
子供なんだか、大人なんだか。
「…オレ、ガキだから。分かんないこといっぱいあるし、気付けないことだらけだけど」
どっちにしても、あたしを振り回しすぎなんだよ。
「稀衣ちゃんだけは、渡さない」
そういったワンは、やっぱり眩しくて。
あたしはやっぱり、目を細めちゃう。
「うん…ごめん」
不安にさせて。
ごめんね、ワン。

