「鮎沢~、日誌頼むな」
「…はい」
日直だなんて、面倒臭いにもほどがある、と思いながらも、担任から分厚い日誌を受け取る。
ワンには、麗奈と佐倉に「先に帰って」と伝言を頼んだ。
今日はまだ、1度も。
見てない。
話してない。
ほんっと、呆れるほど頭の中には常にワンがいる。
全然足りないんだよ、ワンが。
「…ふぅ」
パパッと日誌を書き上げ、職員室まで持っていく。
「お疲れ、気をつけて帰れよ」
「はい、さよなら」
日誌を渡し終え、職員室を出たその時。
「っとにお前は、いい加減に小学校くらい卒業しろ」
「だからゴメンって!そんな怒んなくていーじゃん。まだ枯れてないんだしさ?」
「そーいう問題じゃねーんだよ!!」
「痛っ!!」
???

