「竜、まだそーなの?」 「うん」 「オレ、昔好きだったって…」 「昔から」 「でも麗 橋野は…」 「知ってる」 「…いーの?」 「さーな」 いいわけないか。 でも竜と橋野って、同じ商店街に住むご近所幼なじみだし。 橋野からは純ちゃんにゾッコンだし。 「いつから?」 「…覚えてねーよ」 そう言う竜は、やっぱり本を見たままだったけど。 その一途さが、オレはすっげーカッコイイと思った。