分からなくて当然だ。
あたしだって、分からないんだから。
「眩しくて、でも目で追っちゃう。そんな人、いない?」
そう、まさに光。
「いますよ。俺だって…」
“―――ボカッ”
勢いよく飛んできたサッカーボールが、安藤くんの次の言葉を許さなかった。
あたしの見間違えじゃなければ、顔面に当たったように思う。
「あ、安藤くん…!?」
「~~ってぇ!!」
鼻を抑えてるあたり、見間違えではなさそうだ。
「お前それ以上、稀衣ちゃんに近寄るんじゃねー!!」
安藤くんの顔から跳ね返ったボールを脇に抱え、少し遠くからワンが叫ぶ。
狙ったの…?!
なんてコントロールなの(汗)

