みんな来る!!
「なに麗奈、オバケでもいたか?」
「うそ、オバケ?」
「さっき橋野の叫び声聞こえたんだけどなに?」
ほら来てる!
すごい集まって来てる!!
「もー鮎沢ちゃん!」
あ…鮎沢ちゃん?!
「犬好きならそう言ってよね!あたしてっきり、純平狙いかと思って、冷たい態度とっちゃったじゃん!!」
「はぁ?!」
犬好きだなんて、一言も言ってないんだけど!
「なに、何の騒ぎ?」
「あー何か鮎沢さん、犬好きらしいよ」
「は?なにそれ」
「バカね!ワンを好きなのよ」
「え、まじ?!」
ちっがーーーう!!
「ちょっと、変なこと言うのやめて!」
「あらあら、鮎沢ちゃん。いーのよ、照れ隠しなんて」
麗奈がニヤニヤしながら、あたしの肩に手を回してくる。

