だってその方が。
君らしいから。
「だって、もうその衣装着れなくなっちゃうよ?」
「……あ」
……え?
そんなまじな反応する?!
「どーしよ!オレ、背高くなっちゃダメじゃん!でも、このままなのは嫌だし…どーすればいいの?!」
「知るか!」
なぜあたしに聞く?!
「せっかく作ってもらった衣装が、台なし…?!」
「んなすぐ背が伸びるか!」
言ってることおかしいから!
「オレっ、劇出らんないの?!」
「ちょ、落ち着いて…っ」
「うわっ…?!」
!!!
――――“ドサッ”
あたしはお尻から、彼は顔から床に倒れ込んだ。
「…ったた」
「…ってー」
あたしのすぐ横で、同じように痛がってる。

