ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~

【kie※side】



ワンはいつもあったかい。



身長差なんてなくても、いつもあたしを受け止める。



「じゃあ、もうオレ放さないよ?心も体も」



……え。



ココロモカラダモ?



「ど…どーいうつもりで言ってる?」



少し体を後ろにそって、ワンの顔を見る。



「全部もらう、そーいうつもり」



街灯に照らされたワンの顔は、やっぱり犬になんて見えない。



いつだって真っ直ぐで無邪気で。



犬でコドモで。



スポーツだけは一人前のバカなのに。



「ば、バカっ、なに言ってんの?!」



顔を背け、ワンの胸板を押し返し体を離す。



けど、その手をワンが掴み、顔を近付けた。