ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~




こうし走ってる間にも、未来は現在を通り過ぎて過去になる。



早く未来に行きたいと思っても、それは当然不可能で。



早く大人になりたくても、そんなことできるはずもない。



ずっと一緒にいたいなら、どうすればいいんだろう?



“ずっと”



そんなものはどこにもなくて。



そんな言葉は本当に曖昧で。



年相応の恋愛しか出来ない自分達には、なすすべはないのかな。



それでも、未来(これから)が見えなくても、現在(いま)君が笑ってくれたらそれでいい。



そう思うあたり、やっぱり子供なのかな?



「大丈夫っ?」



稀衣ちゃん家の近くの公園に、とりあえず来てしまった。



「うん、大丈夫…」



その言葉を確認して、オレは稀衣ちゃんに向き直る。