「あぁっ!!それは僕のベストショット!!」
「ああ?言うこと違うだろ」
「うぐ…!」
純ちゃんが図書委員長の首を締め付けてる隙に、オレは写真を奪うと、
「あぁぁぁ!!!!!」
真っ二つに破いた。
図書委員長の悲鳴が、辺りに響く。
純ちゃんが手を離すと、図書委員長はすっかり気力を失い、その場にペタリと座り込む。
それをオレは上から見下げた。
「鮎沢稀衣は、オレの!」
言いたい事は、それだけ。
図書委員長にクルリと背を向け、稀衣ちゃんに近付く。
目の前で起こっていることに、戸惑ってるようだった。
それでもオレは彼女の手を握り、
「逃げよ!」
と言って走り出した。

