そうしたら、あんなこと聞かずにすんだ。
余計なこと考えなかった。
「ワンは乾いてるね」
「うん」
ここで会話が途切れた。
きのせいか、ワンが少しおとなしい。
1番修学旅行のテンションでいそうなのに。
そんなことを考えてる間も、沈黙の時間は過ぎていく。
「ねぇ、スノーボードうまいんだね」
耐え切れなかったのは、あたしの方だった。
ワンとの間に、沈黙は重い。
「あ…うん、好きなんだ!」
「好きだけじゃ、久しぶりであそこまで滑れないよ」
「そーなの?」
普通そーでしょ。
「そーだよ。あたしには絶対できない」
ワンはポカンとしていたけど、きっと今まで出来なかったスポーツないんだろうな、なんて思った。

