ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~

【kie※side】



「あ~サッパリしたぁ」

「ホカホカするなぁ」



温泉から出て、自分達の部屋へと戻ってきた。



髪を乾かしたら、ワンの待つロビーに行こう。



そう思いながら、ドライヤーの風を髪の毛に当てる。



ジャージだけど、いいかな。



ワンは来るの早そうだから、あたしも早く行かないと。



髪の毛が完全に乾く前にドライヤーを切り、部屋を出た。



ロビーまでそう遠くない。



その角を曲がったらすぐ。



自然と急ぎ足になっていた。



「あれ、昼間のお兄ちゃんじゃない?」

「あ、ホントだ。スノボの子だー!」



ロビーの方向から聞こえた声に、ハッとして足を止めた。



これって…ワンの事じゃない?