???

「良いじゃねえか。そいつらが多少怪我しても。犯罪者なんだし。」
 アロハが言った。

「なにいっ?」
 意味が分からず、警官が言った。
 アロハの言葉に青ざめるオデッサ達。

「どう言う事だ。」
 警官達は改めて周りを見回す。

「お…俺達がな…何したってんだよ。只の一市民だぜ!」
 言い訳するオデッサの一員。しかし明らかにおかしい、何かを隠しているようだ。


「おかしな展開になってきたな。」
 いつの間にか、只の傍観者(ぼうかんしゃ)に成り下がったヨッタが呟く。


「気付かねえか?こいつらが放つこの臭気。…血の匂いだ。しかも何人も殺った匂いが!」
 アロハが叫ぶ。そして、オデッサの乗って来たビッククルーザの脇に佇み。右手でクルーザの脇腹に、思い切り裏拳を叩き込んだ!

 ガゴーン!

 信じられない事に、ビッククルーザのどてっ腹に大きな穴が穿(うが)たれた。

 アロハはその穴に右手を差し込み、何かを捜し出す。

 場が波を打った様に静まり返る。

『こいつ、ただの男じゃ無え。宇宙人?いやもっと…』ごんぞがジッとアロハを見つめた。

「ほら、見てみな。」
 アロハは手を引き抜き、取り出したそれを警官に放る。

「な…何だこれは?」
 アロハの行為を信じられず見守っていた警官の顔が、受け取ったそれを見て更に愕然となる

 それと共にオデッサ達も蒼白となり、呼吸が乱れ始めた!

「…臓器だ!人間の臓器じゃないか!」
 警官が叫ぶ。オデッサ達が蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。

 ピリリー。警官が思い切り笛を吹いた。

「臓器売買組織だ!全員確保!」
 警官の声が大黒パーキングにとどろいた!