???

「甘いぞ!」
 ジャスが刀を螺旋状(らせんじょう)に振りだす。


「風牙・斬り風!」


 その刀から、刄(やいば)にも似た、黒き風刃(ふうじん)が紡ぎだされた!

「ガルルルル!」
 トランクの黒と黄の縦縞(たてじま)の、黒の縞より闇がうめき立つ。ジャスの斬り風が、その闇に飲み込まれた!

 そう、トランクの縦縞の半分は闇で形成されていたのだ。

「グルルル…」
 どうだとばかりに、トランクが不気味に笑う。

「くくく…はっはっは!」
 突然ジャスが高笑いした。

「…お前に、暗黒神・風牙の力は効かないか…だがそれだけの事。お前の敗北は、確定なんだよ!」
 そして、トランクに向かい刀をかざした!

「ガ…ガガ…」

「いつでも来な。」
 ジャスが煽(あお)る。

「ガグルァ!」
 トランクは唾液を滴らせ飛び掛かる。

 縦縞から、闇が浮かび上がり更に二つの影虎の姿を形成する。

 三匹の虎がジャスに襲いだす!


 ズバッ!影虎の姿が切り裂かれた!

「グガガ?」
 更にトランクの鼻頭がパックリと裂け、血が飛び散った。

「だから言ったろう。闇対闇じゃあ、けりは着かない。後は本来の能力の勝負だな。」
 ジャスが吐き捨てた。