???

「どうだーっ!」
 ジャスの突き込みが、アスラの脇腹を叩く。

 その脇腹には幾多の穴が穿(うが)たれていた。


「ええい!早くジャスを倒さんか!」
 デットーリーが叫んだ。

 アスラ内部の艦橋(ブリッチ)には、デットーリーを初め、キャミー・トランク・Drシメジ・それに数匹の分裂ザーラ星人の姿があった。


「僕しゃん。ちゃんと狙ってるでちゅよ。」
 キャミーが掃射桿(そうしゃかん)を握り嘆(なげ)く。

「キャミー、攻撃下手ですね。」
 シメジは訝しそうにキャミーを睨む。その足元に汗だまりを作りながら。

「ベダグゾ。」
 一升ビンをラッパ飲みしながらも、納得するトランク。

「ええい!真面目にやれ!こうなったら、トランク。ジャスの動きを止めてこい!」
 デットーリーがトランクを睨んだ。

「ガ…ワデ?」
 動きの止まるトランク。

「そうだ、他に居るまい。キャミーは攻撃担当、シメジは操縦担当、で貴様は?…戦闘担当だろう。」

「バガガ!イヂゴロダベガ!!」
 慌てて立ち上がるトランク。

「そ…そうでちゅよ。いくらトラしゃんでも、相手がジャスじゃ勝てないでちゅよ!」
 後方のデットーリーを見つめ、合いの手を差し延べるキャミー。

「…ではキャミー、貴様が行くか?」
 デットーリーは静かにキャミーを睨んだ。


「頼んだでしゅよ。トラしゃん。」
 何事も無かったように、掃射桿を握るキャミー。

「グア、ゴーガヨ…」
 キャミーを脇目で眺めるトランク。やがて渋々艦橋を後にした。