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 狼の影がうねりをあげて掻き消えた!同時に銀色の光も輝きを失う。

「な…何だ?今度は何が起こった!」
 視力の戻らぬ野次馬達は、パニックに陥る。

 そこに正義王(ジャスティ)の姿は無かった。元のジャスが居るのみ。


「ハァハァ…」
 ジャスは冷静さを取り戻そうと、頭を垂らし呼吸を整える。

「…噂は、本当だったらしいな。」
 ごんぞが、ジャスに歩み寄り言った。

「ははは、神殺しなんてするもんじゃ無ぇな。」
 ジャスが返す。その顔に元の笑みが戻った。

「とにかく、この場を離れるか。こいつ等が視力を戻すとまずい。…お前の輝き(ちから)も、たまには役にたつな。」
 ごんぞは、ヨッタの元へと進んだ。




 何出弥焼肉祭り会場は、歓喜の二次会へと突入しつつあった。

「なあ、貴ボン。あのあざらしどごさ行っただ?」
 将太郎が貴ボンに訊ねた。

「将太郎さん。あいつならその辺に…」
 貴ボンは後方を振り返る。


「…?あれ…居ないぞ。」