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「ウヒョオー!紫織ちゃん。格好良い!」

「紫織ちゃんー!萌ー(もえー)!」
 周りの人垣の、“おじさま”・“秋葉系”から大歓声があがりだす。


 紫織はそのアイドルの様なバディ、顔つきから、中年のおじさま・秋葉系のオタクから絶大な人気をはくしていたのだ。

 現に“紫織ファンクラブ”の会員証は数か月前から入手困難の状態が続いていた。


「不本意だが紫織、力を貸して貰うぞ。」
 貴ボンはジークレを見据える。

「了解ですわ。貴ボン先輩。」
 紫織が応えた。

「“宣伝部受け付け係”。鳳凰院紫織!微弱ながら助太刀(すけだち)致します。」


「オンナ?ナニスル!」
 ジークレは苛立ち(いらだち)の余り、紫織に飛び掛かる!

「きゃあー!」
 紫織は反射的にその身を縮めた。

「ガ…?」
 紫織の上空を飛び過ぎるジークレ。

 ベゴッ!ジークレの顎(あご)を、紫織の下からの回転蹴りが襲った!