???

「ごんぞ!下がってて。…俺を信じてよ。」
 まだ引く事無い白煙の中、ヨッタが言った。

「ヨッタ!でもよ。」
 それでもごんぞはヨッタの身を安じ、叫ぶ。

「大丈夫、俺は英雄(ヒーロー)だから。」
 ヨッタが言った。その目は普段のヨッタと違った。

『ヨッタ…お前…』そのヨッタの決意に、突き動かされるごんぞ。

「…分かった。…骨は拾ってやる。死ぬ気で行け、ヨッタ!」
 そして主塔から飛び降りた。


 ヒューゥー。

 ズドン!やがて、ごんぞがその姿を湾岸線上に現わした。


「…!ひ…人が空から…」
 先程の主塔崩壊のせいか、湾岸線上の路肩には、大勢の野次馬が押し掛けて居た。

 しかしごんぞはそんな人々を無視し、主塔部分を眺める。

「ヨッタ…」



「ほぉー、いい顔になったじゃんか。」
 ジャスが言った。

 ヨッタは呼吸を整える。そしてジャス目がけ、踏み出した!

「な…!」

 瞬間、ジャスの目の前にヨッタの姿が現われた!右拳が飛んでくる!

 サッと後方に仰け反るジャス。

 しかしヨッタのラッシュは止まらなかった。攻撃が四方から襲いだす。

「な…何だと!」
 ジャスは戸惑いを隠しきれない。