？？？

　横浜ベイブリッジ。平成元年建造のこの橋は、首都高速湾岸線の横浜の玄関口となっている。



　この青白き光に照らされた巨大な橋を舞台に、熾烈な戦いが幕を切って落とそうとしていた。


　ﾎﾞｰ。橋の下をクルーズ船が通過する。

「ふあー、気持ち良いな。どうだいこの海風、煌めく街並。俺の生まれた星には無い風景だぜ。」

　広大なる大パノラマ、西の方向には、コスモクロックとランドマークタワーからなる高層ビル群が眩しく輝いている。


　時刻は午後九時。ブルーライト横浜は、幻想輝く街へと姿を変えていた。


　ジャスはベイブリッジの、巨大な“H”状に模された主塔のてっぺんに佇んでいた。

「あいつ。あんなてっぺんで何やってんだ？」
　やっとその場に辿り着いたヨッタが呟く。

「ヨッタやめよう。」
　ポゴがその姿を現わし、言った。

「何でさ？あいつはトラトラトラの仲間なんだろ。」

「ヨッタがかなう相手じゃ無いよ！」
　普段冷静な、ポゴが叫ぶ。

「な…何で？」
　そのポゴの様子に、ヨッタは戸惑う。

「あいつの名は、ジャス。銀河連邦じゃ、知らない者はいないんだよ。何故なら、ジャスはスーパーヒーローだからさ。」
　ポゴがゆっくりと言った。

「スーパーヒーロー！あいつが？」

「そう。“銀河三十三天”、三十三人のスーパーヒーローを略してそう呼ぶんだけど。…ジャスはその内でも上級の強さを誇っているんだよ。」


「おっと！駄目だぜ、ぼうや。逃げようなんて考えない事だ。なあに、殺しはしない。ただ呼吸するのもままならない状況には陥って（おちいって）貰うがな。」
　ジャスがヨッタを見据える。