「てか二宮って、つい最近来たのにもう馴染んでるよな」
遙さんの一言で、みんなの動きがピタッと止まった。
そういえば…まだこの学校に来て4日だっけ?
なんかもうずっと居るみたいに感じてた。
「そーいや、そうだな。なんか依南ちゃんって馴染みやすいから、もっとずっと前から居る感じがしてた」
「たしかに」
うんうんと皆が頷いてくれて、嬉しかった。
「ところで、提案なんだけど。文化祭再来週じゃん?皆で毎日集まって練習しようぜ!」
「それ賛成!平日は授業後集まって、土日は朝からやろう」
「でも何処で?」
「そりゃあ、音楽室。平気だよね?先生」
ちらっと先生のほうを見ると、初音ちゃんが居ないことに気づいた。
そういえば初音ちゃん、違うクラスだった。
もしかして、気分悪くなって帰っちゃった?
と思って遙さんを見ると、大丈夫と口パクで言ってくれた。
そして
「初音はさっき担任に呼ばれて学校行った」
と耳元で教えてくれた。

