「先生それって…」 「もちろん、二宮も出るぞ」 先生はにやっと笑って、“今度は女子がいるからよかった”とかなんとか色々言っていた。 でも待ってよ。 あたし、バンドなんて出来ないよ? 楽器、何にも出来ないし。 歌もそこまで上手くないし。 「あたしには、ちょっと…」 「やろう!皆!」 「おう!やろうぜ!」 そんなあたしをよそに、みんなはやる気満々だった。 これはやばい。 やるしか……ない。 「俺はドラム」 「僕はキーボード」 「俺はベース」 「俺はギター」 「じゃ、俺は…なし」