よく亮と揉めた。
私は、友達の家やお馴染みの恭平の家に泊まることが多かった。
理由は、亮の頑張ってる姿と過保護な対応に嫌気がさしていたからだ。


私達の両親は、四年前に交通事故で亡くなった。
当時私は、18歳で亮は、19歳弟は、まだ11歳だった。
亮は、優秀だったけど大学を休学した。
それは、私と弟の為にだった。親が残してくれたお金は、あるけど将来の為に亮は、自分を犠牲にした。



亮は、親戚に「まだおまえ達には、無理だ」と弟を取られ悔やんでいた。
私たちは、仕事をしていないから弟と離れ離れにさせられた。
それが悔しかったんだろう…
水商売の世界に足を踏み込み
「絶対に家族みんなで暮らそう」
そう言って水商売をしていた。


亮は、頑張っていた。
でも、そんな姿を見ているのが辛かった。亮が目指していたのは、会計士。私は、亮が頑張ってるのを知っていたからこそ辛かった。