本気でハマった女

「先生!!息してます!!」


「心臓も動き始めました!」


「頑張れ!!」
そんな声が聞こえた
母さん、父さんありがとう
俺は、幸せな息子だよ
あなた達の息子だから


手術室の電気が消えた
中から亮が運ばれてきた
「まだ安心は、出来ませんがICUに移動します。少しだけですが、三上さんの姿見れますのでどうぞこちらについてきてください。」


葵さんが崩れるように座り込み
呆然としてる
恭平が手を指しのばし
「葵大丈夫か?」


「恭平…亮が…」


「あぁ生きてるよ。泣いてないだろ?俺で良かったら胸貸してやるよ。」
葵さんは、子供のように泣きだした
実夢と龍も泣いていた
泣いていた実夢が俺の胸に顔をうずめた


「魁…無事でよかった…」
泣きじゃくる実夢を俺は、撫でることしかできなくて悔しかった