｢輸血早くしろ！｣


｢先生！！まだ息吹き返しません！｣


｢まだ続けろ！｣
そんな声と同時に
｢｢亮！！｣｣
あれこの声は…
｢魁！亮は！？｣


｢手術は、成功したんやけど…まだ意識が戻ってない…｣


｢実夢落ち着けよ！亮は、俺たち置いて死んだりしないって約束しただろ！だから、大丈夫だよ！｣


実夢と龍……


｢ね？２人は、亮が必要なんだよ。家族なんだから。｣
………あれ？この感覚！？


｢母さん？｣
その人は、幸せそうな笑顔で俺の頬に触れた

｢亮ごめんね？大変よね…でも、亮が死んだら私達が辛いわ。｣
私達？……！？


｢と…父さん？｣
俺は、男をみた。笑顔で俺を見た。


｢辛い思いさせてごめんな。でも、亮？お前は、辛いだけだったか？よーく考えろ｣


｢違う…辛かったとは、思った時あるけど。幸せだ…｣


｢誰がいたから？｣


｢葵がいたから…実夢と龍もいるから。｣


｢だったら、こっちに来ちゃだめだろ？自分の場所へ帰れ。｣


｢でも、もう身体がダルくて…(あれ？さっきまでと身体の様子が違うぞ。)｣


｢見て？実夢と龍が亮の為に血液を輸血してるよ。ごめんね？最後まで傍にいてあげられなくて。でも、お母さん亮のこと大好きよ。あなたが幸せになるのお母さんもお父さんも見守ってるの。だから、生きて。葵ちゃんと辛いことも悲しいことも乗り越えて幸せになりなさい。｣
母さんの涙は、綺麗だ
父さんは、俺に


｢忘れたのか？お前は、俺の大事な息子だ。お前は、俺の誇りだ。だから、大丈夫だ。ずーと見守っててやるから。早く戻れ。｣
次の瞬間
俺の身体は、熱くなった
葵があいつ等が待ってる世界に帰る
ただそう思った