本気でハマった女

見られたから恥ずかしいな…
「おはようございまーす」


何もなかったかのように店に入った
さっきの光景を見ていた子達は、もう言ってるだろうな…
凄い見られてる…
「み〜ゆちゃん!魁とちゅーしてたってホント?」
後ろからおんぶお化けのように抱きついてきてぶら下がって来たのは、詩織ちゃん


「う〜んした。」


「いいなー私も公にして欲しい。」
顔をぷくーと膨らませ足をバタバタさせてる


「いいのかな?って思うよ。まだ仕事上がった訳じゃないから仕事の負担になる気がしてさ…」
ってか、佳奈の耳に入るのも時間の問題だな…そんなこと考えながら更衣室に向かった。更衣室に入ってロッカーを開け時
女の子1人が話しかけてきた



「あの…実夢さんて魁と付き合ってるってホントですか?さっき下でキスしてたから…」
結構大きな声で言うんだ
いいんだよね?隠さなくていいって言われたし…


「付き合ってるよ。」
ドキドキしながら一言そう言って着替えを始めた


「私魁のこと好きだったんです…」
そうなんだ…胸がチクって少し痛んだ


「…………」


「パニーニに移ったって聞いたんですが本当ですか?」


「…………着替えたいんだけど……」


「すみません…でも、魁に連絡しても連絡でてくれなくて…実夢さんから連絡でるように言って貰えませんか?」


「………」
嫌な女だよね
無視して…でも、私が魁に連絡入れてあげてよって言うの変でしょ
そんなことを悩んでたら詩織ちゃんが


「それは、無理な頼みなんじゃない?魁が連絡でないってことは、魁の意識でしょ?実夢ちゃんがたのんだって意味がないよ。そんなこと頼んで意味がある?」
少し助かった…
女の子は、「ごめんなさい…」そう聞こえないぐらいの声で更衣室を出て行った