ドン!




「?」






鈍い音と共に、
俺達は宙に投げ出された。
俺は床にたたき付けられ、全身に激痛が走った。

「うっ…」



ものすごい大地震がきてるらしい。

「キャー!!」

女子たちの甲高い悲鳴があちこちから聞こえる。

「雅也、助けて!」

紗英子の泣く声がした。

「紗英子!」

俺は紗英子の席を見た。
紗英子は腰を抜かしたかんじで床にぺたんと座っていた。


急いで駆け寄ろうとすると、長い横揺れが始まった。大きな音を立てて、本だなも机も椅子も教卓も、全部が薙ぎ倒された。


俺は揺れに立っていられなくなり、転んでしまった。
そこに机や椅子が倒れて下敷きになって、俺は気を失った。