外に出ると、 シャワールームの前のコンクリートは 達哉と愛美の血液で 真っ赤に染まっていた。 辺りには 血液の鉄臭さが漂っている。 「…うっ」 右から二番目のシャワールームに、 半裸で変わり果てたふたりが そこにいた。 ……俺も紗英子も、 吉田達が来るのが後少し遅かったら、 このシャワールームに入っいたら、 こんな風になっていたのだ。