「達哉、どこ行くのよぉ!」 「愛美、早く来い、義昭が来るぞ!!……おぉ!シャワールーム、シャワールームに隠れよう」 ……ほっ 胸を撫で下ろす。 達哉と愛美だった。 ふたりも隠れる場所を探しまわっていたみたいだった。 キィ… 古い引き戸が開けられる音がした。 どうやら達哉達は右から二番目、俺達の隣の隣に隠れたようだ。 辺りはひたすらに静かである。