紗英子と一緒にいるべきか、離れて隠れるべきか悩んだが、
俺はとてもひとりにしておけず、
一緒に、校舎の離れにある部室のシャワールームに隠れることにした。
シャワールームは一目につかないところに、
個室が全部で4つ並んである。
俺と紗英子は急いで部室に向かって走りだした。
階段を下りて、
一階の廊下の突き当たりを、右に曲がったところから外に少しでる。
「紗英子、ほら早く」
俺の後ろを少し遅れてついてくる紗英子を足踏みして待った。
「はっ、早いよ雅也」
暗くてよく見えないがだいぶ息が上がってる様子だった。
俺はふと、外に目を向けた。
……え?
俺は自分の目を疑った。

