私がそんなことを考えているとは気付かないミヤは毎日嬉しそうに北平とのことを報告する。

そして、その中には相談も多々ある。

『サクラ〜北平君って、どんな娘がすきなのかな?』

『うーん…。よくわかんないよね。アイツは誰とでも話すし…聞いてみる??』

『えっ!?いっいいよ!!恥ずかしい〜』

『もう、大丈夫だって!!』

『でも…サクラ…』

『ん??』

『サクラ、男子と話せる??』

『うﾞっ…無理です………』

『ごめんね!!…私、無理ばっかり言って』

『何で??私、嬉しいよ!?ミヤが私に話してくれるのが』

『ありがとう』

…“ありがとう”かぁ。

私は何でミヤにこんなこと言わせちゃうのだろう…

自分で自分が嫌いになる。

もう、いやだ!!

しかも、“協力する”なんて言っておいて肝心なところで力になれない。

さっきミヤが言った、“男子と話せる??”
の意味は、私の《男嫌い》についてのことだ。

“嫌い”というか、“怖い”という表現が合っているだろう。

何故だか男子の前になると話せなくなってしまう。

だから、近づいて来ないで欲しいのだけど悲しいことにそれはあまり叶わない。

良い例が北平だ。あの人に至っては男子であること共に性格も私の苦手なタイプだ。

本当は頭の中で消してしまいたい程の人なのだけど、

ミヤが北平を好きということで、毎日話を聞く。

まぁ、本気で協力はしようと思っているし毎日顔を合わせなければならないのは、同じクラスになった私の試練だと思っているからいいのだけど。