その夜、私は王子様の寝室に忍び込んだわ。
勿論一つになるために。
そしたらあの女も寄り添って幸せそうに眠っていたわ。
そこで私はお姉さまたちからいただいた小刀を振りかざした
お姉さまたちの想い、無駄にしない
『シンディ、王子は結婚してしまう。それではあなたが海の泡になってしまう』
『だから、この小刀を使って王子を十二時までに心臓に刺しなさい』
『この小刀は私たちの髪とひきかえにもらったものなの。』
綺麗だったお姉さまたちの長い髪の毛はベリーショートになっていたわ。
私は力強く頷き、その小刀を受け取った。
そして王子様の心臓めがけて小刀を勢いよく振りかざした。
サヨウナラ


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