飛鳥は、港近くを歩いていた。

髪が腰まである、女の子。
そして、誰も近寄らない港にある伝説の岩に座っていると。
ただそれだけの情報。

「呪いの岩…だったかな。想像するだけで鳥肌が立つ!」

飛鳥が、その岩のある場所まで行くと急に周りの音がなくなる。
まるで、水の中にいるように。

すると、髪の長い女の子の影が見えた。

懐中電灯の光を当てると、ゆっくりと女の子が振り向いた。

その瞬間、飛鳥の背筋が凍りついた。