「うわぁぁぁ!」

足が切られたのだ。
そのまま美香は、どこかへと歩いていく。

「日野さんに…知らせないと…。でも、日野さんの番号…。あ!神田さんなら…」

夜中の二時。
出るか出ないかは、一か八か。

プルルル
プルルル
プルルル

「はい?こちら神田」

寝ていたのか、眠たそうな声。

「神田さん!美香が抜け出しました」

「は!?何で捕まえないんです?」

「それは、足が切られたからです!ですが、それよりも大変なんです…。美香の向かう先が…」

「…?」

「日野さんなんです!」

零都は、ハッとした。
ちょっとだけだよ、と言った飛鳥。
信じて?と言った飛鳥。

「…今すぐ飛鳥さんに知らせます!」